導入事例:株式会社カナモト

最新の統合監視技術で
サイバーレジリエンスを最大化

全国210拠点以上、約2,500台のWindows端末を運用する同社では、従来よりアンチウイルスやファイアウォールによる防御体制を整備していました。しかし、業務のデジタル化が進む中で、より安心・安全な環境づくりを目的に、エンドポイントからネットワークまでを多層的に守る体制の構築を検討。その結果、Cybereason EDR、Endpoint Prevention、XDR、MTD、MDR、IRサービスを採用しました。

株式会社カナモト

株式会社カナモト

概要
1964年10月28日設立 従業員数3,892名(2024年10月31日現在)
株式会社カナモトは、建設機械器具のレンタル、鉄鋼製品の販売、エンジニアリングワークステーションおよび周辺機器のレンタルを展開。「高収益を基盤として、顧客・社員・株主に報いる良質で強力な企業集団」を理念に掲げ、国内外で社会インフラを支え続けています。
対象エンドポイント数
約2,500台
導入製品・サービス
Cybereason EDR / Cybereason Endpoint Prevention / Cybereason XDR / Cybereason MTD / Cybereason MDR Complete / IRサービス

Cybereason MDRへの移行、自動遮断による迅速な防御へ

執行役員 情報システム部長 熊谷 浩 氏

執行役員 情報システム部長

熊谷 浩 氏

初期導入では、通知型のマネージドセキュリティサービス(MSS)を利用していた同社。当時は「検知して通知を受け、社内で判断する」フローだったため、対応までのタイムラグが課題となっていました。その後、「通知だけでなく、遮断まで自動で行うべき」という考えからCybereason MDR Completeに移行。自動遮断による初動対応を実現しました。「以前はSOCから『どうしますか?』という確認を受けていましたが、今は自動で遮断まで行われるので早いですね。結果として運用の負担も軽減されました」(小野氏)
導入当初は通知件数の多さに戸惑いがあったものの、MDR側のチューニングやホワイトリスト登録対応が進み、通知は最適化。「問い合わせを重ねるうちに、必要な通知だけが届くようになり、結果的に運用の手間は軽くなったと思います」(小野氏)

Cybereason MTDの導入、モバイルセキュリティ強化

PC環境の整備に加え、同社ではスマートフォンやタブレットの保護にも着手しました。きっかけは、社内でフィッシングメールへの懸念が高まったこと。「パソコンだけでなく、iPhoneやiPadも守る必要があると認識したのが導入のきっかけでした。当時は“iPhoneは安全だから不要では?”という声も多かったですが、今では意識が変わりました」(小野氏)
Cybereason MTD導入後は、リンク型・QRコード型の不審サイトアクセスを自動検知・遮断。「止まっているかどうかは普段意識しないほど、安定しています。“気にしないでいられること”が安心につながっています」(小野氏)

Cybereason XDRによるログ統合管理、ネットワークと端末の可視化を実現

情報システム部 課長 小野 政法 氏

情報システム部 課長

小野 政法 氏

2024年、同社はネットワーク監視強化を目的にCybereason XDRを導入しました。導入前はファイアウォールやアクセス制御のログが分散しており、運用担当者がイベントログを個別に確認するしかない状況でした。「ファイアウォールのログを個別に見ていて、“この赤い表示は何だろう?”と感じることもありました。専門知識がなければ、ログを見ても分からないんです。それがXDRで一元化され、点ではなく線で見られるようになったのは大きいです」(小野氏)
XDR導入により、ファイアウォールや認証サーバーのログを相関的に監視できるようになり、異常通信の早期検知と統合的な分析体制を確立しました。「1か所に集約されることで“見える安心感”が生まれました」(小野氏)

脆弱性管理の強化へ

執行役員 情報システム部長 熊谷 浩 氏

現在のCybereason製品群による多層防御体制を維持しながら、今後は脆弱性管理の仕組みづくりを進める方針です。「XDRやMTDで“見える化”の基盤は整いました。今後は脆弱性管理を通じて、リスクの未然防止をさらに強化したいと考えています」(熊谷氏)

IR(インシデント対応)サービス、有事の支援体制を確立

同社はさらに、有事に備えたIRリテイナー契約を締結。これにより、インシデント発生時にはフォレンジック調査や復旧支援を迅速に受けられる体制を整えました。「不測の事態が発生しても、すぐに専門家の手配が可能と聞き、迷わず契約を決めました。監査法人や保険会社への報告についても、自信を持って臨めるようになり、安心感が格段に増しました」(熊谷氏)
実際のインシデント発生時には、MDRからIRチームへエスカレーションされ、迅速な対応を実現。「被害端末の解析や復旧には時間を要しましたが、事前契約があったことで動きは非常にスムーズでした」(小野氏)

Reason Why

  • 自動遮断による迅速な初動対応
  • 通知のチューニングによる最適な通知精度
  • ログの一元管理による運用の効率化
  • 専門支援による有事の備え

Q&A

SOCとのコミュニケーションで意識していることはありますか?

気になる通知はその都度確認し、SOCに相談しながらチューニングを重ね、より精度の高い運用を目指しています。

インシデント対応の教訓から得た気づきはありますか?

事前に契約や体制を整えておくことが、緊急時に迅速な判断と行動を取るために不可欠だと実感しました。

セキュリティ運用で安心を感じる点はありますか?

トラブル時の検知や対応が自動化されており、日常的には意識せずとも安定した運用ができています。

課題と導入の効果

  • BeforeMSSによる通知型監視で、社内判断に時間を要した
  • AfterMDR Completeによる自動遮断で初動対応が迅速化
  • Before過検知が多く、通知対応に時間がかかっていた
  • After通知がチューニングで必要な情報だけに最適化
  • Beforeファイアウォールや端末ログが分散し、確認が煩雑
  • AfterXDR導入により一元的に可視化・分析が可能に

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