導入事例:医療法人錦秀会

決して止めることはできない医療の提供。
企業以上の強固なサイバーセキュリティが必須。

医療法人錦秀会(以下、錦秀会グループ)は昭和32年(1957年)大阪市住吉区南住吉の地に40床の救急病院としてスタートし、現在は大阪市と堺市に5病院2施設約3,200床、系列の医療法人及び社会福祉法人を合わせ約6,000床を運営する西日本最大級の医療グループ。2022年6月からは住吉区に所在する2つの急性期一般病院と2つの医療療養型病院の4病院を1棟2病院へ統合(新築移転)し、救急医療・専門医療・急性期医療・療養医療・慢性期医療のあらゆる機能を有した医療機関(阪和病院、阪和記念病院)を開設しました。

アスクラピウス株式会社(以下、アスクラピウス)は、医療法人錦秀会のグループ会社で主に医療機関のコンサルティング業務やITソリューションサービスを提供しており、錦秀会グループの医療情報や情報セキュリティ対策のパートナーとして様々なIT╱セキュリティ関連業務の企画・運用に携わっています。

医療法人錦秀会

医療法人錦秀会

概要
1957年設立 従業員数3,838人(※2023年9月現在)
大阪を中心に医療・介護・教育サービスを提供する医療法人グループ。日本屈指の病床数を有する病院をはじめ、医療関連施設と各分野のスペシャリストを有す医療法人として、地域医療の根幹を支える。
対象エンドポイント数
約500台
導入製品・サービス
Cybereason EDR / Cybereason NGAV / Cybereason MDRサービス

ランサムウェアの脅威から医療機関を守る強固なセキュリティを求めて

医療法人錦秀会 花坂 仁啓 氏

医療法人錦秀会 医事管理部 医事管理課 情報システム課

部長 花坂 仁啓 氏

近年、不安定な国際情勢を背景に台頭した犯罪グループによって様々な業種の企業、組織に対するランサムウェア攻撃が頻発しています。IT化が進んだ医療機関も例外なくサイバー攻撃の標的となり、より高度で利便性の高い医療サービスの提供が止まる被害が頻発し、社会的な大事件として報道されています。これに加えて、個人情報保護法改訂による法律の厳格化、具体的には保険医療機関におけるオンライン資格確認導入が原則義務化、ほぼすべての医療機関においてネットワーク関連のセキュリティ対策が必須になったこと、また医療情報安全管理ガイドラインの更新により医療情報の取り扱いが厳しくなりました。
大阪府南部の地域医療の根幹を支える錦秀会グループにおいてもこうしたサイバー攻撃から医療サービスの提供を守るべく、錦秀会グループのIT╱セキュリティを担当する医療法人錦秀会 医事管理部 部長 花坂仁啓氏とアスクラピウス株式会社 ソリューション事業部 高島龍一氏、村尾大治氏のチームは、サイバーセキュリティの強化が喫緊の課題と位置づけ、高度化する攻撃に対して無力化しつつあった従来のパターンファイル型アンチウイルス製品によるセキュリティ対策を抜本的に見直し、2022年秋頃から新たな対策の検討をスタートさせました。
花坂氏をリーダーとするチームは、①未知のマルウェアやランサムウェアなどの高度なサイバー攻撃にも対処できる②万一、サイバー攻撃を受けた場合にも端末隔離などを自動的に行い、一時的な対処ができる③グループ内の限られたIT╱セキュリティ人材でも運用することができる、という3つのポイントをあげ、様々なセキュリティソリューションを検討、最終的にNGAV(次世代型アンチウイルス)、EDR(侵入後の攻撃検知と対応)、MDR(SOCサービス)の導入を決めました。

あらゆる面で、ひとつ抜きに出た製品

アスクラピウス株式会社 村尾 大治 氏

アスクラピウス株式会社 ソリューション事業部 アソシエイト

村尾 大治 氏

ソリューションの導入にあたっては、同様の機能を持ったいくつかの製品・サービスと比較しましたが、国内の導入実績No.1のEDR・NGAV・MDRサービスを提供し、MITRE ATT&CKなど第三者機関による評価の高さ、高度なスキルを持ったアナリストが多数在籍し24時間365日体制で環境を監視するベンダー独自のMDR(SOC)の存在、自動端末隔離機能(XR)、管理画面やMDRサービス、サポート、マニュアル等の完全日本語対応、XDRへの拡張性の点など、製品・サービスの総合的な観点から比較検討した上で、サイバーリーズンは他社製品よりひとつ上を行く製品だと実感し、サイバーリーズンの製品・サービスの導入を上申、経営陣のサイバーセキュリティ強化への意識も高まっていた背景もあり、スムーズに採用を決定しました。

動いているのを忘れるほど、手間がかからず安心していられる

アスクラピウス株式会社 高島 龍一 氏

アスクラピウス株式会社 ソリューション事業部 マネージャー

高島 龍一 氏

Cybereason EDRのユーザーインターフェイスは日本語で分かりやすく、かつNGAVやEDRで検知&実行防止した内容がすぐに分かるので、運用工数が大幅に減少しています。また、以前導入していたオンプレミス型のセキュリティと比較すると、サイバーリーズンのクラウドサーバーへ移行したことにより、手間のかかるバージョンアップ作業もユーザー側では対応が不要になり、運用負荷が大幅に軽減しました。導入後、疑わしいインシデントはいくつか検知しましたが、すべて問題なく、Malopも検知されていない状況で、錦秀会グループで実施してきたネットワークセキュリティやその他のセキュリティ対策が成功していることが証明され、安心を得ることができています。

エキスパートで構成される多重防御体制

日本屈指の医療法人グループのサイバーセキュリティを運用するには、管理運用体制の構築は非常に重要で、アスクラピウス社内で体制を構築し、1次対応(各病院に配置されたIT担当)、2次対応(アスクラピウス内のセキュリティソリューション運用チーム)、3次対応(アスクラピウス内の専門技術者チーム)というチーム構成で、これらのインフラ・ネットワーク・セキュリティ全般に知見があるシステムインテグレーションに精通したメンバーがサイバーリーズンのグローバルSOCと連携することで、インシデント発生時にも医療サービスを止めず、被害を最小限に抑えるべく万全の体制を構築しています。将来的には、院内のIT╱セキュリティのリテラシー教育、厚生労働省のガイドラインに沿う形での運用管理規定の改修、グループのセキュリティの管理するCSIRT構築を拡充していく予定です。今後、ますますデジタル化が進む医療機関の情報管理、錦秀会グループは地域医療の根幹を支える医療機関として、さらに安心、安全なセキュリティ体制の実現を目指しています。

アスクラピウス株式会社は、医療法人を健全化させるミッションの下、医療法人の経営・業務改善、医療コンサルティング、ITソリューション、医療機器販売、臨床検査受託サービスなど、幅広く事業を展開している。社名はギリシャ神話における「医術の神」に由来し、ロゴは医療や医術の象徴「アスクラピウスの杖」をモチーフにしている。

Q&A

医療機関においてサイバーセキュリティの意味とは。

医療機関が止まることは、人の生死を分けてしまうこと。医療機関のサイバーセキュリティは、企業以上に強固なシステム構築が必要だと考えます。

既存セキュリティから、EDRへ移行した理由はなんですか?

近隣の医療機関がランサムウェア攻撃を受けて多大な被害を被ったことにより、現状のサイバーセキュリティの抜本的な見直しを迫られました。

導入後、最大の利点はなんですか?

圧倒的な管理工数の減少で、何もしなくても良い日が続きます。さらにもし万が一インシデントが発生してもMDRが適切に対処してくれることが一番の安心。

課題と導入の効果

  • Before医療機関でランサムウェアの被害が多発し、対策が急務だった
  • AfterNGAV、EDRの導入でマルウェアの被害を最小限に食い止められる
  • Before既存のアンチウイルスでは未知のウイルスを検知できなかった
  • AfterCybereason NGAV、EDRで未知のウイルスを検知できるようになった
  • Beforeマルウェアに感染しても自社で対処するしかなかった
  • After不審な振る舞いはMDRやXRによって対処できるようになった

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